きづきあきら+サトウナンキ「エビスさんとホテイさん」

エビスさんとホテイさん (まんがタイムKRコミックス つぼみシリーズ)

エビスさんとホテイさん (まんがタイムKRコミックス つぼみシリーズ)

 うぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ


(悶え転げる様をしばしお楽しみください)


 ヤバイ、これはヤバイ! もう顔がにやけて止まらんて! うわああああ! バシ! バシ!
 この、大嫌いだ、気になって仕方ないってのが本当は好きの裏返しなんですよっていうベタな感覚(よくあるよね?)、そしてそれに気づく瞬間の衝撃とドキドキ。もう、息が止まるね。言葉にならないですよ。


 少し冷静に見ると、作者らしい精神えぐるような悪意はうまくアクセントとして機能しつつも一般的なレベルに抑えられていてかなり読みやすい。それと、完全に視点をホテイさん一人に固定したってところも上手い。
 きづきあきらの絵はラフではある、しかし動かしやすい。かわいくて色っぽくて、すごく今っぽい漫画らしいものになっていた。この絵の効果も大きい。

 一つだけ言うとすると、お姉さんの存在が微妙にどうかなあ。あんまり上手く機能していない気もする。いやでも、この人のおかげでラストのエビスさんの台詞があるんだからね。


 まあとにかく百合好きの人もそうでない人も、ぜひ読むと良い一作。作者の入門編としても機能しそう。


 ところでこれ、エビスさん視点で描いた続刊とか出ませんかね。もちろん後日談もたっぷり含めて。そんなん出るなら土下座しますよ、僕。