植芝理一「謎の彼女Ｘ (5)」

謎の彼女X(5) (アフタヌーンKC)

　植芝理一は数多くいる漫画家の中でも真の天才と言えそうな人の一人だと思う。しかし真の変態でもあるんですねえ。だからこんな奇怪な漫画が生まれる。
　基本的に現実に起こりうることしか描かれてないのに、どうしてこうも非現実的か。まあよだれ舐めて甘いとか言ってるんだからそりゃ非現実的にもなるのか。
　作者の非凡なセンスでデフォルメされた現実の中で描かれているのは、しかし案外普遍的な思春期の恋人同士の初々しい感情なのではなかろうか。こういうことが出来るのが漫画だよなあ。
　まあこまけぇことはいいんだ。突飛な行動をくり返しながら実際は単に乙女な卜部さんが可愛すぎてやばい漫画です。まる。
　アニメ化しないっすかね。原作の雰囲気再現する形で。実現できたらすさまじくやばいことになると思うんだけれど。蟲師のスタッフで頼む。