エロかわいいイマコさん、と……? 緑のルーペ「イマコシステム」
エロ注意につき折り込み。
- 作者: 緑のルーペ
- 出版社/メーカー: 茜新社
- 発売日: 2010/09/25
- メディア: コミック
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単純にエロとして見ただけでもレベルはかなり高いと思いますが、そう読まれるのを望んではいないだろうという雰囲気があります。エロ描写以上に話の構成・構造部分が目につくんですよね。それだけ異端なことをやっている/やろうとしている。
と、これ以上突っ込んだ話しようとした途端にネタバレ発生するので、あまり何も言えないのが難点でしょうか。
荒いところも、まああります。でも荒削りというのは時に良い面も見せるわけで。
「エロマンガなんだからエロけりゃ何やったって良いだろ!」という観点(たぶん)から来る無茶なパワー。主人公の心情が通常じゃあり得ない手法でもって真に迫るのは見事です。
ここまで書いた内容だとやたら変な本に思われるかもしれないですね。でもそんなこともなく普通にエロマンガとして楽しめるポテンシャルはあるんですよ。売れそうな本ですし、実際売れているようですし。
その上で、ということです。
イマコさんエロかわいいよイマコさん、ではどうしてもすまされない本書。
人は選ぶと思いますが、読む価値はあります。
以下、すでに読んだ人向けの蛇足。
まあ主人公ってのはもちろんイチナくんのことなんですが。
これまでの話が全部イチナの妄想でしたよって展開にすることで、イチナがどんな人物でどう歪んでいてどんな気持ちを抱えているのかということが一発で伝わってくる、というところが狙いなのかなと僕は想像したわけです。最初から意図していたのか、結果的にそうなったのかは不明。どちらでもさして違いはありませんが。
個人的には、あまりイマコさんの話って感じがしないんですよね。これはもう完全にイチナくんの話じゃなかろうか、と。
まあ、そんな蛇足。