パワーポイントを用いた発表の個人的注意点

・とにかく図で説明する。
 よく文章だけ書いて説明する人がいるけれど、わかりにくい。折角図を作る機能があるのだから、どんなことでも極力図を使って説明すべき。例えば計算式を出すにしても、この項は何を意味しているのかといった説明はイメージで理解させた方が伝わる。


・文章は少なく短く。
 上の話とも通じるが、べたっと大量の文章が貼られたようなパワポは受け手の理解を阻む。自分も過去一度やって痛い目にあった。視聴者は長い文章なんか全然読んでくれないと理解すべき。本当に文章が必要な所だけに挿入してあとは口で説明した方が良い。


・アニメーションは必要以上に使わない。
 パワポは手軽にアニメーションが出来ることもあって、無駄なアニメーションをくっつけるようなパワポが散見される。正直鬱陶しい。アニメーションをつけるのなら何か相応の意図がなければ駄目だろう。単に画像を表示すれば良いだけのことに何故フェードインなど使うのか。
 ちなみにここで言うアニメーションとはフェードインとかスライドインとかそういった演出効果の話であって、クリックするごとに順番に表示されるような演出は流れを掴みやすいので自分はかなり使う。一枚のパワポで10回クリックなんてざらだったりする(これもまあ善し悪し)。


・専門用語はなるべく使わない。
 聴衆の面子にもよるが、自分の研究でしか使用しないような専門的用語は、もっと一般に伝わるような言葉に変換して使う。どうしても使いたいなら一言説明を加えてから使う。発表は、一つ伝わらないことがあると芋づる式に全部伝わらなくなってしまう。危険因子はなるべく取り除くべき。


・一つの大きなストーリーに乗せる。
 例え最終的に一つの提案にまとまるとしても、一見全く関係ないように見える話をいきなり持ち出してしまうと、流れが途切れてしまい視聴者を戸惑わせることになる。全体で一つの流れ・ストーリーを作り、それに各要素を乗せていく形で説明を行うのが自然でスムーズな発表と言える。


・語る文章は極力アドリブで。
 説明手順を全て頭に叩き込んでおくのはあたりまえだが、説明文章は覚えておく必要はない。むしろ覚えて丸々それをしゃべるのは良くない。「ここでこの内容を話す」という構成だけ守って、あとはアドリブで語る方が自然でわかりやすい発表になる。


・発表練習は必ずやる。
 人間が一人で出来ることなど限りがある。どれだけ客観的にわかりやすく作ったと思っていても他人が見れば穴は存在する。まずは本番前に何人かに発表を見てもらって、そこで指摘された内容を反映させることがクオリティアップに繋がる。また、実際に時間を計って発表することでどの部分に時間をかけて良いかの判断も出来る。


・発表は堂々と。
 自信がないような態度の発表など誰も聴いてくれない。ハッタリでも良いから、「この発表内容には大きな有用性がある」という自信に満ちあふれているような堂々とした発表を行えば聴衆の印象は良くなる。声も通常より数割増で大きくした方が伝わりやすい。


・極力聴衆の方を向いて発表する。
 パワポの画面ばかり見て発表していると印象が悪い。この人は自分の提案も満足に理解していないのではないかと思われてしまう。また、受け手の反応を見ながら発表をすることで、どの部分のウケが良いのかを把握することが出来る。