相対性理論「ハイファイ新書」

ハイファイ新書

ハイファイ新書

 うっわー。ありえねえ。おまえらみんな聴け!


 以下蛇足。


 去年一般流通されたミニアルバム「シフォン主義」は才能のきらめきを感じられる傑作だったのだけれど、あれですら挨拶に過ぎなかったと思い知った。レベルが違う。ついに完成された、という感じ。
 どうにも古い要素だけで構成されているはずなのにこれだけ最先端を行く音楽。現代的、というより超時代的。しかし今でしか生まれなかったであろうことも事実。そして相変わらずの言葉のセンス。
「あなたが霊でもわたしはいいんだよ」
「25世紀を逃れたあなたの携帯番号こっそり教えて」
メイドさん ごくろう算数」
「わたしもうやめた 世界征服やめた」
 書き出せばきりがない。かなり超短編的、と言うと何でも超短編に結びつける自分の悪い癖だが、しかし超短編的。
 デモ音源で発表されていた「テレ東」「四角革命」はリアレンジされていて格段にクオリティアップ。まさかの打ち込み「品川ナンバー」や壮大なラスト「バーモント・キッス」に引き出しの多さを見る。
 これだけの高レベルなのに、さらに進化していきそうな伸びしろもある。
 まだ今年7日しか経ってないけど、これを超えるものが現れるとはどうにも考えにくい。というかオールタイムベストを考え直すレベルだ。25世紀を飛び越える超名盤。