大場つぐみ/小畑健「バクマン。 (1)」
- 作者: 小畑健,大場つぐみ
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2009/01/05
- メディア: コミック
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1話がもう本当にすごくて、少年漫画として(いや単に漫画として)重要な要素がてんこ盛り。読者になじみのありそうでない漫画家という世界の裏話、冷めた主人公が一度悩んだあとに努力すべき夢を見つけて決心するという挫折→成長、そのきっかけになる、主人公と対照的なサブ主人公、それにかわいいヒロイン、そしてその全員が魅力的なキャラ付け、想定外で大きな展開がラストあたりに来る構成、あれ完璧じゃね、これ。これだけ上手い職人的少年漫画を書ける人はちょっと他に思いつきません。その上面白いんだから、参ったねこりゃ。
大場つぐみはとにかく言葉に対する丁寧さが他を圧倒している。これだけ長い文章を漫画にはめ込んで有機的に機能しているのは驚嘆するほかありませんよ。そして演出と絵は最高レベルの小畑健。やっぱりこのコンビは相性最高です。
とにかく打ち切りだけは食らわないでくれと、それだけ願ってるんですが、最近の掲載位置見ると安定してきたようで一安心。個性的なライバル出したのが良かったみたいですね。次巻は3月発売予定。
余談ですが、単行本には大場・小畑両者のネームが掲載されていてかなり興味深い。小畑がかなりコマ割変えてるのが驚きでした。大場のネームは本当に「原作」という感じ。ただ文章やセリフはほぼそのままです。