コゲどんぼ『ヨキ、コト、キク。』
時は昭和初期。莫大な財産を残して猫神家の家督は死んだ。跡を継ぐはずの長男は満州にいる。半年以内に戻らない場合、跡継ぎの権利は下の三つ子良子・琴助・菊乃と、長男の許婚タマヨのうち一人に与えられるのだ! さあ殺し合いの始まりだ!
- 作者: コゲどんぼ
- 出版社/メーカー: ブロッコリー
- 発売日: 2006/01
- メディア: コミック
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コゲどんぼのブラックな一面を存分に味わえる一作。三つ子兄弟たちは三人とも相手のことをこれっぽっちも思いやらず、亡き者にしようと斧を投げたり糸を引っ張ったり針を刺したり。正直言って完全なコメディに徹しきれていなく、単純に笑えず不快感を感じるところもないではないのですが、これはこれで良いのだろうなという気もします。結局こいつら三つ子はこういう殺伐とした関係において一番バランスが取れているのでしょう。一人だけ裏表なく清いタマヨの存在が清涼剤になっていて、その点は好印象。
まあコゲどんぼ読むならまずは『ぴたテン』ですよ、とこっそりおすすめ。