小石川ふに「センセイあのね?」(1) ――この純粋さ、おおいにアリ。

センセイあのね? (1) (まんがタイムコミックス)

センセイあのね? (1) (まんがタイムコミックス)

 小石川ふには好きな作者なんだけれど、これはこの人の良いところが溢れた秀作ですね。なんといっても視点がやわらかであたたかいのよね。空気感をきちんと演出できている、というか。
 1人の女子高生が先生に恋をして、自分の気持ちに気づいて、どぎまぎしたりあわてふためいたりときめいたり。そんな一つ一つをすごく丁寧にゆっくりと描写していく。今時こんな純粋さに満ちたラブコメ、おおいにアリです。
 1人1人のキャラが立っていて、人間関係の複雑さがきちんと描かれているところも○(とはいってもドロドロではないですよ)。構成が、ラブコメとして完成度高め。ゆったりしつつも、(矛盾するようだけど)テンポは良くて、サクサク読めるところもいいですね。
 そしてこの巻は最後に爆弾が。急転直下! びっくりしちゃったよおい。この続きが載った雑誌(まんがホームね)は数ヶ月前なわけで、直接の続きはもう読めないわけで。これで続刊出さないとかありえないんで、芳文社さん、頼みますよ。みんなも買おう。