諫山創「進撃の巨人」(1)(2)

進撃の巨人(1) (少年マガジンKC)

進撃の巨人(2) (講談社コミックス)

　こんなところで少年漫画の新時代は始まっていたのだった。圧倒的な迫力、勢い、地に足のついた絶望感。人間がちゃんと人間なものだから、すとんと我が事のように絶望を感じられる、というすばらしい長所は、才能の一言で片付けたくないなあ。なんだこれは。
　でも何が一番すごいって、これがちゃんと少年漫画なんだって所ですよ。真実救いようのない絶望の中、一縷の望みを胸に、強大な敵へ立ち向かう。そんな王道を突っ走る作品なんですよ。そこに活路がある。
　なんだか短期決戦になりそうな気もするけれど、どうにかこの勢いのまま決着まで進撃していってほしいですね。