児島未生『特別診察室 (1)〜(4)』
とあるお嬢様系ミッションスクールに赴任してきたドクター。彼は持ち前の催眠術を駆使して女学生たちを次々と犯してゆく。しかしドクターには何か別の目的があるようで……
- 作者: 児島未生
- 出版社/メーカー: マガジン・マガジン
- 発売日: 2004/01/26
- メディア: コミック
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果たしてドクターの目的とは? 「儀式」とは一体何なのか? 謎が謎を呼ぶミステリー全四巻。
久々の更新がエロマンガかよなんて思いの皆様、いやいや、この「ウォーB組」なんていうどマイナーな雑誌に連載されてたエロマンガが実は掘り出し物の傑作ミステリーなのですよ。
とにかく先が気になってしょうがない。様々な伏線が絡み合って強烈な謎を生み、読者を掴んで話さないのです。これだけ構成の巧みな漫画ってそうそうないですよ。キャラクター配置も上手く、捨てキャラというものが存在しないのも作者の力量を物語っています。
そして何よりドクターのキャラの立ちっぷり! ねっとりとした台詞回しが実に良い味を出しているのですよ。
セックスを完全にミステリーの一道具として扱いきっていることにも驚かされます。往々にして成年コミックではセックス描写に頼って物語がおそろかになりがちなものですが(そしてそれはそれで成年コミックとしてはOKなわけですが)、この作品に限っては完全に逆ですね。物語が面白すぎてエロさが薄まっているという(笑)
はてダではほとんど誰も紹介してないほどマイナーなこの漫画、騙されたと思って読んでみてください。完結したので待たされる事もないですしね。是非。