林田球『ドロヘドロ (1)〜(3)』
魔法使いの手によってトカゲ頭に変えられたカイマン。それまでの記憶も失った。俺をこんな姿にしやがったのは誰だ! 今日もカイマンは、人間たちを練習台にしようと「ホール」を訪れる魔法使いどもを友人ニカイドウと共に殺して回る。そしてギョーザはウマイ。
- 作者: 林田球
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2002/01/30
- メディア: コミック
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ぐわわ。すごいすごいすごい。
カイマンたちと魔法使いたちの血みどろバトルが中心で、平気で残酷描写がガンガン出てくるですが、不思議と凄惨な印象は抱きません。これは作品のトーンが底抜けにポップなためでしょう。登場人物がみんなやたらポジティブかつユーモラスで、敵も味方もヒドイことやってるのになにやら愛さずにはいられません。ヘンな動物を赤ちゃん言葉でかわいがる煙(エン)とか、本当にいとおしい。
おそらく他の誰にも描くことはできないであろう異形世界を作っておきながら、それを遊んでしまう作者の類まれなセンスがひしひしと感じられます。躁病患者の夢を見ているような作品。傑作です。
あー早く続きが読みたいー読みたいよー。