『スライハンド』我孫子武丸/藤谷陽子
手を近づけることで相手をどうにか出来る(らしい)超能力を持ち、何かから逃げている(らしい)母・息子と、彼らに関わった父・娘を中心としたサスペンスストーリー。
- 作者: 我孫子武丸,藤谷陽子
- 出版社/メーカー: マッグガーデン
- 発売日: 2005/09/10
- メディア: コミック
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びっみょ〜。
結局、話の背骨がペラッペラなのが問題なんだろうと思います。
超能力の設定ははっきり言ってしまえばどこにでもあるようなものだし、主人公の過去だってやっぱりありきたり。そんなネタを中心に添えて、さも大層な謎のようにちくちく小出しに明かしていったって、読まされる側はどっちらけですよ。
その上1巻まるまる使ってやっとある程度の設定が語られた程度。プロローグが終わったくらいにしか話が進んでません。ジャンプにおける「俺たちの冒険はまだ始まったばかりだぜ!」(○○先生の次回作にご期待ください)みたいな終わり方。いくら時間がないとはいえ、我孫子さんこりゃいかんですよ。
もっと早い段階で設定についてはパパッと明かしちゃって、あとはアクションとか展開のダイナミズムとかで魅せるべきだったのでは。その意味では惜しい作品と言えるかもしれません。でも演出力も微妙にないんだよなあ……