ヤバいものを見た――『魔法少女まどかマギカ[新編]叛逆の物語』ファーストインプレッション

 宣伝じゃない更新って一年以上ぶりかよ……


 というわけで、観てきました。このビッグウェーブには乗っておいたほうが楽しそうだったので。TV版は特にファンというわけでもなかったので(終わり方が好きかな、くらい)、まあ新しくて驚ければいいかなーくらいの軽い気分で観たわけですがそんなちゃちなレベルじゃなかったごめんなさい。
 見終わってものすごいテンション上がりましたが、表には出さずに体の奥底で叫ぶようなタイプの興奮ですねこれは。
 以下雑多に箇条書きで。完全ネタバレなので注意。









・総括としては、「ハッピーエンド(白目)」という感じ。主要キャラは大体みんな幸せなんだけど、その結果世界はもうどうでもいいよさようなら。本編ラスト、全員の笑顔が順番に映されるシーンは少し寒気が走った。これは明確に脚本と演出の勝利。
・一人の人間の感情が世界に影響を及ぼすという意味ではセカイ系と言えなくもないんだろうけど、その感情ってのが身勝手でエゴイスティックで相手のことすら考えていないような歪んだ「愛」というのが一番の肝よね。新しい、と個人的には思った。
・OP映像は一見ポップのようで実際明らかにキチっててその後の期待が膨らむ。サビの、魔法少女4人が派手に踊る背後でほむらがうずくまって泣いてるシーンが最高。
・中盤までは「夢オチじゃなければいいよ」と思ってたら夢オチだったんだけど、全部ひっくるめて前座と分かったので、まあいいかなあ、と。結界壊れるまでは本当に普通の話。ミステリー的にもあんまり深いトリックはないし。その分映像に気合が入っているのでそっちに集中できるといえばできる。というか映像構築は最初から最後までフルスロットル新房演出で本当にすばらしかった。このためだけに観てもいいくらい。
・ファンサービスは過剰な面が散見される。もう少し抑えてもいいような気もするけど、これは俺がファンじゃないからか。
・ほむほむVSマミさんが一番わけわからなかった。ガチの殺し合いとかする理由ないでしょこれ。特にマミさん視点からすればほむほむ明らかに頭おかしくなってるんだし、殺すつもりで銃で狙う意図が理解できなかった。それとも別にあの銃は弾が当たっても死なないようなアレなんだろうか。まあ実際のところこれも一つのファンサービスなんだろうけど。
・ほむら魔女化からが本番よね。
・まど神さまが手を差し伸べるところまでで十分に満足してて、これで救われて終わりでも納得できるし良い映画なんだけど、でもそれだときっと記憶には残らないしこの世の中を撃つこともできない。
・ダークほむら覚醒から先は丸ごと全部自分の好みど真ん中で、ずっとニヤニヤしたり真顔になったり、引きこまれて目が離せなかった。
・現実に帰った後、ほむらさんの瞳がアップになった時はあまりのやさぐれっぷりに爆笑した。
まどマギのED曲って今までピンと来なかったんだけれど、今回はすごく良かった。三拍子でちょっと明るめで華やかな曲。映像もあのラストの後に流れるものとしてはとてもふさわしかった。一人でやってるらしくてびっくり。
・Cパート(って言わんけど)は、何だろうな、あれ。今後につなげるって感じでもなかったし。


 というわけで、大変に衝撃的で賛否両論待ったなしの傑作と思いました。
 水曜にむりやり友人誘ってまた見に行くことにしたので、そしたらまた何か書くかもしれません。パンフも買い忘れてまだ読んでないからなあ。